Webテスト自動化フレームワーク「Selenium 2.0」リリース、Google発のテストツール「WebDriver」を搭載

 Selenium開発チームは7月8日、Webアプリケーションテストツール「Selenium 2.0」を公開した。新テストエンジン「WebDriver」を搭載、より柔軟にテストを実行できる。

 Seleniumは中核となるテストツールを中心に、テストの作成や記録を行うFirefoxプラグイン「Selenium IDE」、リモートからSeleniumを制御して複数のプラットフォームやWebブラウザでテストを実行する「Selenium Remote Control(RC)」、RCを拡張してテストを複数のサーバーに配信できる「Selenium Grid」などで構成される。これらを利用して、開発したWebアプリケーションを主要Webブラウザ上でテストできる。

 バージョン2.0は2010年に公開されたバージョン1.0.3から1年5カ月ぶりのメジャーリリースとなる。最大の特徴は、Webブラウザを操作するJavaユーティリティ「WebDriver API」を実装した点。WebDriverは、米Googleが2009年にWebアプリテスト自動化のフレームワークとして発表したオープンソース技術。Python、Ruby、Java、C#向けのAPIがあり、その言語に通じた開発者が作成しているため安定性に優れるという。従来SeleniumのテストエンジンはJavaScriptベースで実装されていたが、WebDriverを利用することでPythonやRuby、Java、C#でテストを実装できるという。

 Selenium 2ではFirefox 5やInternet Explorer 9など最新のWebブラウザに対応、WebDriverではOpera、Google Chromeもサポートしているという。WebDriverプロジェクトに参加するSeleniumではFirefoxでのサポートでMozillaと協業している。

 Selenium 2.0はSeleniumのWebサイトよりダウンロードできる。ライセンスはApache License 2.0。

Selenium HQ
http://seleniumhq.org/

ダウンロード
http://seleniumhq.org/download/