米Oracle、多数の強力な新機能が加わった「VirtualBox 4.1」をリリース

 米Oracleは7月19日(米国時間)、オープンソースの仮想化ソフトウェア「Oracle VM VirtualBox 4.1」をリリースした。対応ホストOSはインテルCPU向けの各種WindowsおよびMac OS X、各種Linux、Solaris。フリーなコンポーネントのみを含むVirtualBox本体と、個人利用のみ無償で利用できる非フリーなコンポーネントを含むExtension Packが用意されている。

 VirtualBoxはSun Microsystemsが開発していたx86プラットフォーム向けデスクトップ仮想化ソフトウェア。OracleのSun Microsystems買収により、現在はOracleが開発および配布を行っている。

 VirtualBox 4.1では新たな仮想マシンクローン機能の追加や大規模システムのサポート、リモートアクセスの改良、プラットフォームや対応アプリケーションの拡充などが行われ、利便性や柔軟性が大きく向上しているという。新しい仮想マシンクローン機能では既存の仮想マシンやスナップショットから簡単にそのクローンを作成でき、完全クローンだけでなく、ディスクスペースをより効率的に利用できる「リンククローン」も作成できる。

 スケーラビリティも改善され、ホストおよびゲストの両方で最大1TBまでのメモリがサポートされた。単一ホストで1000以上の仮想マシンを実行させることも可能になったという。リモートアクセス機能の改善や最新プラットフォームのサポート、スクリプトによる仮想マシン操作機能の改良なども行われている。

 また、WindowsゲストではWDDMグラフィックドライバが導入され、Windows 7環境ではウィンドウの透過といったWindows Aeroが利用できるようになっている。

 そのほか、実験的な機能としてシリアルATA接続ハードディスクのホットプラグ対応や、LinuxホストにおけるPCIパススルーなどが実装されている。PCIパススルーではゲストOSがハードウェアに直接アクセスできるため、パフォーマンスの向上が期待できるという。

VirtualBox 4.1の仮想マシン管理画面
VirtualBox 4.1の仮想マシン管理画面

米Oracle
http://www.oracle.com/

VirtualBox
http://www.oracle.com/technetwork/server-storage/virtualbox/overview/index.html