多数の改良点が含まれるOpenBSD 5.0リリース

 OpenBSD開発チームは11月1日、BSDベースのUNIX OS「OpenBSD 5.0」をリリースした。ハードウェアサポートやネットワークスタック、ルーティング/ネットワーク機能など多数の改良が行われている。また、インストール/アップグレードプロセスも変更されている。

 OpenBSDは6ヶ月のリリースサイクルをもち、バージョン5.0は、5月に4.9をリリースして以来の最新版となる。デスクトップ環境は「GNOME 2.32.2」や「KDE 3.5.10」、「Xfce 4.8.0」などに対応した。OpenSSHは9月にリリースされたバージョン5.9となった。

 ハードウェア側では、システム割り込みのMSI(Message Signaled Interrupt)、dma-safeメモリの割り当てを容易にする新API、大規模メモリへの対応などが特徴となる。新たなドライバも追加されている。

 また、インストール/アップグレードプロセスが変更された。DUID(Disk UID)ディスクインストールをフルサポートしたほか、初回ブート時にフリーではないファームウェアをインターネットからインストールすることも可能となった。SCSI、ルーティングデーモン、ネットワークスタック、パケットフィルターなども強化され、パッケージシステムやセキュリティも改善されている。

 PHPはバージョン5.2.17と5.3.6に、Pythonは2.4.6/2.5.4/2.7.1にアップデートされている。Webブラウザは、Firefox 3.5.19/3.6.18/5.0とChromium 12をサポート、オフィススイート「LibreOffice 3.4.1」などを含む。

 OpenBSD 5.0はFTPサイトよりダウンロード(無料)できる。プロジェクトのWebサイトでは、CD-ROMの注文(有料)も受け付けている。

OpenBSD.org
http://www.openbsd.org/