さくらインターネット、外気冷房を採用した石狩データセンターを開所

 さくらインターネットは11月15日、北海道石狩市に新たなデータセンター「石狩データセンター」を開所、運用を開始した。サーバーの冷却に外気冷房を採用、高いエネルギー効率を実現する。

 石狩データセンターは日本海に面した北海道石狩市の石狩湾新港地域内に建設され、その敷地面積は東京ドームの約1.1倍。現在は第2棟までが完成しており、1000ラックの収容が可能。今後施設の増築も行われるとのことで、現在の敷地に8棟、計4000ラックまでの増設が予定されている。

 石狩データセンターの特徴は、外気冷房を取り入れることによる高いエネルギー効率。石狩は一年を通じて気温が低く、気温が30℃を超えるのは夏季の数日のみ。そのため通年で外気冷却が利用でき、空調コストは従来のデータセンターから約4割の削減が見込めるとのこと。また、設備をモジュール化させることで必要に応じた調達を可能とし、初期コストを押さえることでコスト競争力の高いデータセンターを実現できたという。

 コストを抑えるいっぽうでデータセンターの安定性には最大限の配慮を行い、電力会社からは2系統で受電することで変電所トラブルなどによる停電を防ぐほか、バックボーンとなる光ファイバー回線も異なる2社から異なる経路で引き込み、東京との接続経路も冗長化している。

 石狩データセンターでは同日にサービスが開始されたクラウドサービス「さくらのクラウド」向けサーバーが稼働するほか、他社へのラックスペース貸し出しなども検討しているとのこと。

さくらインターネット
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さくらのクラウド
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