オープンソースプロジェクトの「2011年ルーキーベスト10」はBootstrap、Cloud Foundryなど――Github人気が顕著に

 オープンソース管理サービスの米Black Duck Softwareは1月18日(米国時間)、「2011 Open Source Rookies」を発表した。2011年に立ち上がったオープンソースソフトウェア開発プロジェクトから10種類を選んだもので、「Bootstrap」や「Cloud Foundry」などが選ばれている。

 傘下のオープンソース情報サイトOhloh.netやオープンソースプロジェクトに関するデータベース「Black Duck Knowledge Base」の情報を元に、1日のコミット数などプロジェクトの活動、チームの規模、プロジェクトに張られたリンクの数などのデータから10のプロジェクトを選んだ。

 選ばれたのは、米Twitterが公開したCSS/HTMLフレームワークのBootstrap、Mozillaの認証システム「BrowserID」、学習管理システム「Canvas」、米VMwareが立ち上げたPlatform as a Service(PaaS)のCloud Foundry、ゲーム開発者向けのモバイルプラットフォーム「Moai」、ゲームサーバーエミュレーター「Mooege」、米Red HatのPaaS「OpenShift」、Eclipse FoundationのWeb IDE「Orion」、マイクロブログ「rastat.us」、設定・リモートサーバー管理の「Salt」の合計10プロジェクト。

 2011年のトレンドとしては、Github人気を挙げている。ルーキーとして選ばれた10のうち9プロジェクトが、上位50のうち半分以上がGithubを利用しているという。昨年は上位10のうちGithubの比率は4であり、「大きなシフトだ」としている。Githubに次いで多かったのは、Google Code、そしてSourceForge.netだった。分野としてはクラウド、ゲーム・ソーシャル分野などが目立ったという。

 言語では、JavaScriptが上位50プロジェクトの28%で利用されており、Javaの14%、Rubyの12%がこれに続いた。ライセンスでは、上位10のうちの3プロジェクトがApache License 2を採用、このほか、GPL 2、AGPL 3などさまざまなライセンスが利用される傾向があると指摘している。

 Black Duckはルーキー以外に、「Apache Rave」および「OpenStack Dashboard」、「Rudder」の3つを佳作として発表している。Apache RaveはWeb・ソーシャルマッシュアップエンジンで、OpenStack DashboardはOpenStackサービス管理のUI。「Horizon」という開発コードを持つ。RudderはScalaで開発されたWebインタフェースを持つ設定管理。

米Black Duck Software
http://www.blackducksoftware.com/

Bootstrap
http://twitter.github.com/bootstrap/

BrowserID
https://browserid.org/

Canvas
https://github.com/instructure/canvas-lms/wiki

Cloud Foundry
http://www.cloudfoundry.com/

Moai
http://getmoai.com/

Mooege
http://www.mooege.org/

OpenShift
http://openshift.redhat.com/

Orion
http://eclipse.org/orion/

rastat.us
http://rstat.us/

Salt
http://saltstack.org/

Apache Rave
http://incubator.apache.org/rave/

OpenStack Dashboard
http://wiki.openstack.org/OpenStackDashboard