Javaでモバイルアプリ開発、独Eclipse Sourceが「RAP Mobile」プロジェクトを発表

 独EclipseSourceは1月31日、新プロジェクト「RAP Mobile」を発表した。JavaでiOSやAndroidといった複数のプラットフォームに対応するモバイルアプリを開発できるという。

 EclipseSourceは、Java統合開発環境のEclipseを土台とした製品やサービスを提供するベンダー。モバイルアプリケーションは注目が高いものの、現状ではマルチプラットフォーム対応、セキュリティ、プラットフォームの成熟度などの問題がある、と同社は指摘する。

 現在マルチプラットフォーム対応アプリを開発する手段の1つに、UIをHTML5で実装し、データはサーバー側とリアルタイムでやりとりする、というものがあるが、この方法ではWebブラウザのパフォーマンスや提供される機能によってアプリでできることが制限されるという問題がある。RAP MobileではWebブラウザの代わりに専用のクライアントを利用することで、この問題を解決するアプローチを取っている。

 RAP MobileはJEEサーブレットコンテナで動くRAPサーバー、iOSおよびAndroid向けの専用クライアント、APIなどで構成される。開発したアプリケーションは専用クライアントからRAPサーバーにアクセスして実行する。このとき、サーバーとクライアントはJSONベースのメッセージプロトコルで通信するという。専用クライアントはiOSおよびAndroidのネイティブアプリとして提供されるためプラットフォーム固有のユーザーインターフェイスを利用でき、またデバイス側にデータが保存されることがないためセキュリティも高いという。専用クライアントがインストールされていない環境でも、WebブラウザからRAPサーバーにアクセスすることで同等の機能を利用できるという。

 開発にはSWT、JFace、OSGiなどの確立した技術を利用し、Javaでアプリを作成したり、既存のコードを再利用できるという。同日、開発者向けプレビュープログラムが開始され、Webサイトで登録を受け付けている。

独EclipseSource
http://eclipsesource.com/

RAP Mobile
http://rapmobile.eclipsesource.com/