Apache HTTP Server、6年ぶりのメジャーアップデート版「2.4.1」リリース

 Apache Software Foundation(ASF)のApache HTTP Server Projectは2月21日(米国時間)、2.4系では初となる一般公開(GA)版「Apache HTTP Server 2.4.1」をリリースした。6年ぶりのメジャーアップグレードとなり、多数の新機能が加わっている。

 Apache HTTP Serverは17年の歴史を持つオープンソースのWebサーバー。約4億のWebサイトで利用されており、Webサーバー分野では1996年4月以来トップを独占しているという。

 Apache HTTP Server 2.4系ではコア部分およびモジュールに多くの変更が加えられ、また新しいモジュールも多数加わっている。APIについては2.2系を拡張したものとなり、Apache HTTP Server 2.2で動作していたモジュールやアプリケーションについてはリコンパイルが必要となる。多くの場合ソースコードの修正などは不要だが、一部は修正が必要な場合もあるとのこと。

 主要な改良点としては、複数のMPM(マルチプロセスモジュール)についてコンパイル時にモジュールとしてビルド可能となり、実行時に読み込みが可能となった。実験的サポートだったEvent MPMについては正式採用となり、完全なサポートが行われるようになっている。非同期I/Oサポートやモジュール/ディレクトリレベルでのログレベル設定、「<If>」などのディレクティブを用いたリクエストレベルでの設定サポート、「KeepAliveTimeout」の値がミリ秒単位で設定可能になる、といった機能も追加された。また、「NameVirtualHost」ディレクティブは廃止予定となっている。メモリ使用量も削減された。

 新たなモジュールとしてはmod_proxy向けのFastCGIプロトコルやSCGIプロトコルバックエンド「mod_proxy_fcgi」および「mod_proxy_scgi」、リバースプロクシの動的設定を可能にする「mod_proxy_express」、sed互換のレスポンス置換モジュール「mod_sed」、フォーム認証を行う「mod_auth_form」、Lua言語を組み込む「mod_lua」などが加わった。

既存のモジュールについても、「mod_ssl」や「mod_proxy」、「mod_cache」などで機能強化が行われている。

 Apache HTTP Server 2.4.1はプロジェクトのWebサイトより入手できる。

Apache HTTP Server Project
http://httpd.apache.org/