Linuxカーネル3.3リリース、Androidのコードが改めてマージされる

 Linus Torvalds氏が3月18日、Linuxカーネル3.3のリリースをアナウンスした。Androidのコードが再マージされたほか、Open vSwitchの統合、Btrfsの強化など多数の特徴を持つ。

 Linuxカーネル3.3は、2012年1月4日にリリースされたLinuxカーネル3.2以来、2ヶ月半ぶりの最新版となる。

 最も大きな変更点としては、Android関連のコードがマージされた点となる。Android関連のコードは2009年末、メンテナンスがされていないことを主な理由にソースツリーから削除されていた。今回Android関連ドライバがマージされることで、Android端末向けの独自カーネル作成やAndroid向けプログラムをサポートするディストリビューションの作成がより容易となる。

 Btrfsファイルシステムについても強化が行われ、分散配置機能やデバッグツールの改善や、レベルの異なるRAID間での再ストライピングが可能となる、といった変更が行われている。物理ボリュームの追加が容易になり、オペレーション途中での一時停止、再開、キャンセルなども行えるという。このほか、Ext4ファイルシステムではオンラインリサイズに対応、bitmap割り当てなどの作業をカーネルで処理できるようになった。

 ネットワーク関連ではレイヤ2、3、4をサポートするマルチレイヤ仮想スイッチのOpen vSwitchの統合が行われた。また、複数のイーサネットデバイスで1つの仮想デバイスチームを作るチーミング機能も強化されている。

 このほか、米Texas InstrumentsのC6Xアーキテクチャのサポート追加や、Intelグラフィックドライバなの改善なども行われている。

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