GStreamerの組み込みをより容易にするSDK「GStreamer SDK」登場

 英CollaboraとスペインFluendoは6月7日、マルチメディアアプリケーション開発のためのSDK「GStreamer SDK」を公開した。フリーかつオープンソース、クロスプラットフォームといった特徴を持ち、開発者はこれを利用してマルチプラットフォーム/マルチハードウェアに対応する複雑なマルチメディアアプリケーションをより容易に開発できるという。

 GStreamer SDKはCで実装されたマルチメディアフレームワーク「GStreamer」をベースとするソフトウェア開発キット。GStreamerは「Banshee」や「Amarok」といったオープンソースの音楽プレイヤーなどで利用されており、10年以上の歴史を持つ。さまざまなメディアフォーマットや出力ドライバをサポートしているのが特徴。

 GStreamer SDKはビデオ編集ソフトやストリーミング配信ソフト、メディアプレーヤーといったマルチメディアアプリケーションの開発に向けてデザインされており、ソースコードからアプリケーションをビルドするためのチュートリアルやドキュメントも提供される。Linux、Mac OS X、Windows向けのアプリケーションを開発でき、次期版ではAndroid対応も予定されている。ライセンスはLGPL。開発チームは今後、AndroidやiOSのサポートも計画しているという。

 CollaboraとFluendoはともにITコンサル・ソフトウェア開発企業。2社はこれに合わせ、最新のWebサイトGStreamer.comも立ち上げた。GStreamerプロジェクトのWebサイトとは別となり、GStreamerの商用利用の促進を目的としている。

 同SDKはLinux(Ubuntu、Debian、Fedora)、Mac OS X、Windowsをサポート、GStreamer.comのWebサイトより無料で入手できる。

GStreamer.com
http://www.gstreamer.com/

GStreamerプロジェクト
http://gstreamer.freedesktop.org/