オープンソースのエミュレータ「QEMU 1.2」リリース

 QEMU開発チームは9月5日、オープンソースの汎用エミュレータ「QEMU 1.2」をリリースした。x86環境上で非x86のハードウェアをエミュレートしたり、逆に非x86環境上でx86ハードウェアをエミュレートすることができる。

 QEMUは非x86のLinuxプラットフォームでx86のLinuxバイナリを動かすことを目的にFabrice Bellard氏がスタートしたプロジェクト。プロセッサだけでなくシステムのエミュレーションが可能で、動的なコード翻訳機能により高いパフォーマンスを実現するという。QEMUを利用することで、あるマシン向けに開発されたOSとプログラムをそれ以外の環境で実行したり、異なるアーキテクチャのCPU(ゲストCPU)向けのコードを動的に変換してホストCPUで実行できる。KVMやXenといった仮想化技術との連携も可能で、ライセンスはGPLv2。

 QEMU 1.2では1400以上の細かな変更が加わったという。x86向けの機能としては、Xenゲスト向けにPCIパススルーのサポートが加わった。ゲストメモリのELF形式のダンプを作成する新しいコマンドも用意する。

 「QEMU Guest Agent」ではfstrimコマンドが加わり、新しいターゲットとしてOpenRISCに対応した(ユーザーモードとシステムエミュレーション)。SCSIホストバスアダプタ機能も強化され、am53c974、dc390などのエミュレーションを新たにサポートする。ブロックデバイス関連ではデフォルトのキャッシュモードがwritebackとなり、SCSIテープチェンジャーのパススルー対応など既存機能も強化された。

 QEMU 1.2とソースコードは、プロジェクトのWebサイトよりダウンロードできる。

QEMU
http://www.qemu.org/

ダウンロード
http://wiki.qemu.org/Download