Dropboxマウントやグループ副管理者機能が加わった「ownCloud 4.5」リリース

 米ownCloudは10月11日(米国時間)、オープンソースのオンラインストレージサーバーソフトウェア「ownCloud」の最新版「ownCloud 4.5.0」をリリースした。Dropboxといった外部のオンラインストレージサービスとの連携機能が追加されたほか、パフォーマンスも強化されている。

 ownCloudは2010年にKDEコミュニティから発足したプロジェクトで、WebブラウザからアクセスできるファイルマネージャやWebDAVサーバーなどの機能を持つ。専用のクライアントも公開されており、ユーザーはownCloudを利用することで、自分のサーバーを使ってオンラインストレージサービスを構築できる。これにより、ユーザーはデータを第三者に引き渡すことなく容易にさまざまなデバイスからデータにアクセスできるようになる。

 ownCloudはPHPで実装されており、さまざまなプラグインで機能を拡張できるのも特徴。すでにさまざまなプラグインや対応アプリケーションが公開されている。ownCloudは商用版提供のために法人を設立しており、無料のコミュニティ版と平行してサポート付きの商用版も提供されている。ユーザーは65万人を数えるという。

 ownCloud 4.5では多数のバグフィックスによって安定性が強化されたほか、サードパーティのオンラインストレージをマウントして利用することが可能になった。対応するオンラインストレージサービスはDropboxやGoogle Drive、Amazon S3、OpenStack(Swift)などで、ownCloudのストレージとこれらを同期させたり、ファイルマネージャ画面などからこれらストレージサービスにアクセスできるという。

 また、グループ内でアカウントを管理する「副管理者」を設定する機能が新たに導入されたほか、共有機能も強化された。共有するファイルのアクセスや権限などをより細かく設定できるようになっている。ファイルのバージョン管理機能も追加されている。

 ファイル同期の高速化やサーバー側の負荷軽減、カレンダーの性能向上なども行われている。また、共有するアドレス帳を他の端末に同期する機能も搭載された。

 ownCloud 4.5.0のコミュニティ版はプロジェクトのWebサイトよりダウンロードできる。ライセンスはAGPLv3。

米ownCloud
http://www.owncloud.com/

ownCloud.org
http://owncloud.org/