MemcachedとCouchDBから派生したドキュメント指向/Key-valueストアデータベース「Couchbase Server 2.0」が登場

 米Couchbaseは12月12日、オープンソースの分散型ドキュメント指向/Key-valueデータベース「Couchbase Server 2.0」をリリースした。スケーラビリティの高さや柔軟なデータモデル、高いスループットなどを特徴とする。ライセンスはApache License 2.0。

 Couchbase Serverはあらかじめテータの構造を指定しておくことなしにデータを格納できるドキュメント指向データベースの1つ。このようなデータベースはSQLを用いないことから「NoSQLデータベース」などとも分類される。CouchbaseはMemcachedやMemcachedをベースとするデータベース「Membase」を開発・提供していたMembase社と、ドキュメント指向データベース「Apache CouchDB」の開発者であるDamien Katz氏が設立したCouchOne社が合併して生まれた企業。Couchbase ServerはMembaseとCouchDB関連の技術を組み合わせたデータベースソフトウェアとなる。

 JSONドキュメントのような構造化されたデータを高速に読み書きできるのが特徴で、1000分の1秒レベルのレスポンス時間を安定して実現できるという。データベースへのアクセスにはREST APIが利用できるほか、CやJava、.NET、Ruby、PHP、Python向けのSDKも提供されている。

 Couchbase Server 2.0ではJSONドキュメントのネイティブサポートやJSONドキュメントのインデックスとクエリ、インクリメンタルMapReduce、SDKのアップデートなどが行われている。

 このほか、ユーザーからの要望が多かったというCross Data Center Replication(XDCR)のサポートを実現した。これによって複数のデータセンターにまたがったレプリケーションが可能になり、ユーザーの近くにデータを置くことで性能を改善できるほか、インフラの障害対策にもなるという。

 Cauchbase Server 2.0のバイナリはWindowsおよびMac OS X、Ubuntu、Red Hat Enterprise Linux向けのものが公開されている。また、商用サポートが提供されるEnterprise Editionも用意されている。

米Couchbase
http://www.couchbase.com/