解析結果をWebサイトに重ねて表示するOverlayモードが加わった「Piwik 1.10」

 オープンソースのWebアクセス解析ツール「Piwik」の開発チームは1月16日、最新メジャーリリースとなる「Piwik 1.10」を公開した。Webサイトの解析結果をページ横のサイドバーに表示する「Page Overlay」モードなどの新機能が加わっている。

 PiwikはPHPで実装されているリアルタイムWebアクセス解析ツール。「Google Analytics」の代替となるソフトウェアを目指しており、150か国、46万以上のWebサイトで利用されているという。ライセンスはGPLv3。

 Piwik 1.10は2012年10月に公開されたバージョン1.9以来のリリースとなる。新機能としては、解析データを追跡中のWebサイトに直接表示する「Page Overlay」機能が導入されている。サイドバーにメイン指標としてページビュー、訪問者数、バウンスレートなどのデータを表示し、リンクにはクリックしたユーザーの比率が吹き出しで表示される。ここから「Row Evolution」などの機能にアクセスすることもできる。実際にユーザーが閲覧するページを操作しながら情報を確認することで、トラフィックパターンへの理解を深められるという。

 分析結果にメモを付けるテキストアノテーション機能も導入された。Webサイトの変更や祭日、製品発表といった特別なイベント情報をメモできるだけでなく、大切なメモに星を付ける機能もある。

 IPデータベース「GeoIP」を利用して訪問者の国や都市についてのレポートを生成するGeoIP機能では、データベースの自動アップデート機能も加わっている。ただし、PiwikはGeoIPデータベースを提供していないため、PiwikのWebサイトから無料でダウンロード出来る「GeoLite City」データベースや、サードパーティのGeoIP提供者が提供するデータベースを利用する必要がある

 このほか、Twitter、Facebookといったソーシャルサービスからのリファラーのレポート作成も可能となった。Tracking APIでは6つのパラメーターが加わったほか、SEOウィジェットも強化されている。

Piwik
http://piwik.org/