Linuxコミュニティが選ぶ人気オープンソースプロジェクトの年次調査、言語は「Python」、デスクトップは「Slackware」がトップに

 LinuxコミュニティであるLinuxQuestions.orgが2月5日、年次プロジェクト人気ランキング「2012 LinuxQuestions.org Members Choice Awards This」を発表した。今年はデスクトップでは「Slackware」、プログラミング言語では「Python」などが高い支持を集めた。

 2012 LinuxQuestions.org Members Choice Awards ThisはLinuxQuestions.orgが毎年行っている調査で、会員に合計31のカテゴリから最も優れていると思うソフトウェアやプロジェクトを投票してもらい、結果を集計したというもの。混戦となったデスクトップディストリビューションでは、20.59%の得票率でSlackwareが最優秀賞に輝いた。次点は「Ubuntu」で17.02%、人気が高まりつつある「Linux Mint」は16.21%でUbuntuに肉薄した。サーバーディストリビューションでトップとなった「Debian GNU/Linux」は、デスクトップでは12.64%で4位。デスクトップ環境は「KDE」が31.31%で最優秀賞に、「Xfce」も25.51%を占めた。「Gnome Shell」は12.88%で3位。

 データベースでは「MySQL」(40%)、「PostgreSQL」(24.13%)などが選ばれ、NoSQLデータベースでは「MongoDB」が38.96%を獲得、2位は「CouchDB」(22.08%)で、その次は「Cassandra」と「Redis」が共に11.69%で3位となった。

 プログラミング言語部門では「Python」が28.03%でリード、このほか「C」(15.37%)と「C++」(13.56%)が10%以上を占め、「Perl」や「PHP」は7%台だった。「Ruby」は4.16%、「JavaScript」は2.71%などとなっている。リビジョン管理システムのトップ3は、「Git」(61.35%)、「Subversion」(22.39%)、「CVS」(5.83%)。オープンソースのWebフレームワークは「Django」(34.31%)が「Ruby on Rails」(21.9%)を押さえて首位。IDE/Web開発エディタは、「Eclipse」が23.62%でトップに選ばれた。

 アプリケーション分野では、Webブラウザは「Firefox」、メッセージアプリケーションは「Pidgin」、VoIPアプリケーションは「Skype」、オーディオメディアプレイヤーは「amarok」、ビデオメディアプレイヤー「VLC」などおなじみのアプリケーションがそろった。

 新設カテゴリであるWebサーバーでは「Apache httpd」が74.04%で圧勝、「Nginx」も17.21%を獲得した。同じく新設のオープンソースハードウェアプロジェクトは2012年に登場した「Raspberry Pi」が79.29%を集め、「Arduino」の10.68%をしのいだ。

 全結果はLinuxQuestions.orgのWebサイトで公開されている。

LinuxQuestions.org
http://www.linuxquestions.org/