EclipseベースのIDEの「Spring Toole Suite 3.2」「Groovy/Grails Tool Suite 3.2」が登場

 米SpringSource(米VMware傘下)は3月11日、Eclipseベースの統合開発環境(IDE)最新版「Spring Tool Suite(STS) 3.2.0」および「Groovy/Grails Tool Suite(GGTS) 3.2.0」を公開した。

 STSはSpring開発者向けのEclipseプラグインで、JavaとSpring開発のためのツールを提供する。GGTSは、そのGroovyおよびGrails版。Apache Tomcatの代替となる「vFabric tc Server」の開発者エディションや「Spring Insight」コンソール、「Spring Roo」などで構成され、ローカルで実行するアプリケーションだけでなく、仮想環境やクラウド環境で動作するアプリケーションも開発できる。ライセンスは Eclipse Public License 1.0(vFabric tc Serverは対象外)。

 STS 3.2.0およびGGTS 3.2.0は2012年8月にリリースした3系の最新版となる。STSとGGTS共通の新機能として、「Eclipse 4.2(Juno)SR2」および「Eclipse 4.3(Kepler) Milestone」のサポートやEGit 2.3.1、Maven Integration for Eclipse 1.3.1といった関連コンポーネントのアップデートが挙げられる。Juno SR2へのアップデートによりSTS、GGTSともに性能が改善されているという。なお、Eclipse 3.8も継続してサポートされており、性能および安定性の面から4.2よりも3.8の利用を推奨するとしている。vFabric tc Server(Developer Edition)も2.8.2にアップグレードした。

 STSでは、Javaファイルの作業について、Eclipseで作業するのと同レベルの性能を目指し編集やコンテンツ管理に関する問題を修正した。Springプロジェクトビルダの性能も改善し、場合によっては最大10倍の高速化を実現するという。

 そのほか、Spring DataレポジトリクラスでのFindByメソッドで、コード自動補完が利用できるようになった点や、新たに「Live Beans Graph」ビューが加わり、依存性などに応じてBeansをグループ化して表示する機能なども追加されている。STSではまた、「Spring Integration 2.2」に対応、Mac OS XのRetinaディスプレイのサポートも加わっている。

 GGTSでは、「Groovy 2.1」をオプションアドオンとして提供、Dashboardから入手できる。「Grails 2.2.1」や「Groovy 2.0.7」もバンドルした。Groovy 2.1の@DelegatesTo、静的型チェックなどの機能を利用できる。

 STS、GGTSともにSpringSourceのWebサイトよりダウンロードできる。

SpringSource Tool Suite(STS)
http://www.springsource.org/spring-tool-suite-download

Groovy/Grails Tool Suite(GGTS)
http://www.springsource.org/groovy-grails-tool-suite-download

米SpringSource
http://www.springsource.com/