米Mirantis、OpenStack設定ライブラリ「FUEL」をオープンソースで公開

 システムインテグレーターの米Mirantisは3月25日(米国時間)、「OpenStack」の設定・実装機能を持つライブラリ「FUEL」をオープンソースで公開した。同社の顧客であるPayPalや米航空宇宙局(NASA)などのOpenStack実装に利用した技術という。

 Mirantisは、オープンソースのIaaS基盤ソフトウェアであるOpenStackを利用したクラウド構築を手がけるシステムインテグレーター。40以上のOpenStackクラウド構築を手がけており、独立系のOpenStackシステムインテグレーターとしては最大規模としている。

 FUELはOpenStack環境のデプロイを高速化する目的で、設定や実装を自動化するライブラリとして開発されたもの。「OpenStack成功の秘伝技術」としている。PayPal、NASA、WebExなどでOpenStack環境をデプロイするために利用されているという。OpenStackパッケージと補完オープンソース技術、ネットワークブート環境構築ツール「Cobbler」用のスクリプト、構成管理ツール「Puppet」用のマニフェストなどを含む。

 今回これをオープンソースとして公開することで、OpenStackの採用を加速する狙い。ライセンスはApache License 2.0を採用、ユーザーはニーズに合わせて改変して利用できるという。米Red Hatや英Canonicalなどが提供するOpenStackディストリビューションと組み合わせて利用でき、すでに運用されているインフラへの組み込みができるという。

 FUELはMirantisのWebサイトより入手できる。同社は24時間365日サポート付きのサブスクリプションサービスも提供する。

FUEL
https://fuel.mirantis.com/

米Mirantis
http://www.mirantis.com/