仮想化ライブラリ「libvirt 1.0.4」リリース、QEMUでiSCSIパススルーをサポート

 仮想環境管理ライブラリを開発するlibvirtプロジェクトは4月1日、最新版「libvirt 1.0.4」をリリースした。小規模な改良やバグフィックスを含むマイナーアップデートとなる。

 libvirtはKVMやQEMU、Xen、LXCといった仮想化ソフトウェアを操作するための統一的なAPIを提供するライブラリ。米Red Hatの開発者が開始した。Cで実装されており、KVM/QEMUやXen、LXCのほかVirtualBoxやVMware、Microsoft Hyper-Vなど多数のハイパーバイザーをサポートする。DMTF(Distributed Management Task Force)の仮想化技術向けCommon Information Model(CIM)プロバイダやAMQP(Advanced Message Queuing Protocol)によるメッセージングエージェントなどを備え、仮想マシン、仮想ネットワーク、仮想ストレージを管理するインターフェイスを提供する。ライセンスはLGPL。

 バージョン1.0.4は、2012年11月にリリースされた1.0のマイナーアップデートとなる。QEMUでiSCSIディスク向けのパススルーをサポートされたほか、S390、LXCでも多数の機能強化やバグ修正が行われた。スレッドキャンセル向けのAPIも加わっている。SELinuxを無効化してもダウンしないなど、移植性関連も改善された。ドキュメンテーションも強化したという。

 libvirtはプロジェクトのWebサイトや各Linuxディストリビューションのリポジトリから入手できる。ライセンスはLGPL。

libvirtプロジェクト
http://libvirt.org/