Linux向けテレビ録画アプリケーション「Video Disk Recorder 2.0」リリース

 Linux向けのデジタルビデオレコーダーアプリケーションを開発するThe Video Disk Recorder(DVR)プロジェクトが、最新安定版「Video Disk Recorder(VDR)2.0」を公開した。5年ぶりにリリースされる安定版で、HDTVのフルサポートなどが特徴となる。

 DVRはKlaus Schmidinger氏が開発する、個人向けのテレビ録画・視聴アプリケーション。Linuxとデジタルビデオブロードキャスティング(DVB)技術を利用したデジタル放送受信アプリケーションとして機能するほか、プラグインを利用してmp3プレイヤーやDVDプレイヤーとして動かすこともできる。ライセンスはGPL。なお、日本の地上デジタル放送については方式の違いから対応していない。

 DVR 2.0は、2008年5月に公開された1.6以来の安定版となる。大きな特徴としてHDTVのサポートを実現した。このほか、DVB-SUBなどによる字幕表示字幕、米国のデジタルテレビ放送規格ATSC、それにSCR(Satellite Channel Routing)もサポートした。

 録画関連では、保存フォーマットがPES(Packetized Elementary Stream)からTS(Transport Stream)に変更になった。既存のPESフォーマットの再生や編集も可能だが、録画はTSのみとなる。録画フォーマットの変更により、インデックスファイルフォーマット、録画ファイル名なども変更している。

 電子番組ガイドEPS(Electronic Program Guide)関連も強化し、別のスレッドでEPGデータファイルを読むことで処理を高速にした。

 インターフェイス関連も強化し、スキンでは既存の「ST:TNG」を強化しメニュー表示などを特徴とする「LCARS」を導入した。OSD(On Screen Display)でも動画用のディスプレイに合わせたサイズの自動調整、TrueColorサポートなど細かな強化が加わっている。

 VDR 2.0のソースコードはプロジェクトのWebサイトより入手できる。

The Video Disk Recorder
http://www.tvdr.de/

ダウンロード
http://www.tvdr.de/download.htm