GNUパーサージェネレーター「Bison 3.0」リリース

 構文解析器ジェネレーター「Bison」開発チームは8月2日、最新版「Bison 3.0」をリリースした。診断機能の大幅な強化などが特徴となる。

 BisonはGCCの構文解析器を作成するために開発された個分解析器生成ツール。現在では汎用のジェネレーターとして使われている。LR法またはGLR法に基づく構文解析の生成が可能で、同じく汎用の構文解析器ジェネレータであるYaccと上方互換性がある。利用にはC/C++の知識が必要。実験的ではあるが、Javaにも対応している。ライセンスはGPLv2以降。

 Bison 3.0では、診断機能が大きく改善された。-Werrorオプションが強化され、特定のカテゴリを指定してそこに属する警告をエラーとして扱えるようになった。また、警告の内容がより詳しく表示されるように改善されている。そのほか、バージョン2.7で導入されたcaretエラーがデフォルトで有効となり、意味の無いセマンティック型に対する警告も有効になっている。Java/C++スケルトン機能も改良されるなど、それ以外にも多数の強化・変更が加わっている。

 Bison 3.0はプロジェクトのWebサイトより入手できる。

Bison
http://www.gnu.org/software/bison/