プロセスのチェックポイント作成/復旧ツール「Checkpoint-Restore(C/R) Tool 1.0」リリース

 Linuxのユーザー空間向けチェックポイント/復旧ツールを開発するCRIU(Checkpoint Restart In Userspace)プロジェクトは11月25日、初の正式版となる「Checkpoint-Restore(C/R) Tool 1.0」リリースを発表した。プロジェクトのWebサイトより入手できる。

 CRIUはLinux向けのツールで、起動中のアプリケーションの動作を一時的に停止されたうえでアプリケーション本体やそのアプリケーションが使用しているメモリの内容をファイルとしてハードディスクに書き出し「チェックポイント」を作成するもの。書き出したファイルからアプリケーションを復元し、フリーズした時点から再度動かすことができるという。RPCサービスとして起動することもでき、ユーザー空間で実装した点を大きな特徴としている。

 必要なLinuxカーネルパッチが数か月前にアップストリームに入ったことを受け、ツールの改善を進めてきた。この結果、概念実証の段階から正式版といえるレベルになったという。現時点で動作が確認されているソフトウェアは、make/gcc、tar/bz2、apache、mysql、ssh/sshd、nginx、mongodbなど。Java、Sendmailなどは一部対応で、gitは作業中となっている。

 プロジェクトではツールの利用例として、コンテナのライブマイグレーション、リブートなしのカーネルアップデート、アプリケーションのスナップショット取得、デスクトップ環境のサスペンド/リジューム、プロセスの重複などさまざまな例を挙げている。

CRIU
http://criu.org/