「Cinnamon 2.0」を搭載した「Linux Mint 16」が登場

 UbuntuベースのLinuxディストリビューション「Linux Mint」開発チームは11月30日、最新版「Linux Mint 16」(開発コード「Petro」)をリリースした。

 Linux MintはUbuntuをベースとしつつ、独自の管理ツールやテーマなどを追加し、使い勝手の改善などを行ったLinuxディストリビューション。

 Linux Mint 16は6か月ぶりの最新リリース。10月に公開されたUbuntu 13.10(「Saucy Salamander」)をベースとする。Linuxカーネルのバージョンは3.11。デスクトップ環境にはGNOME 3から派生した「Cinnamon」とGNOME 2から派生した「MATE」を採用する。

 Cinnamon版では10月に登場したCinnamon 2.0を採用した。起動、ウインドウを閉じる、ワークスペースを切り替えるなどの共通の操作について効果音を設定できるようになった。また、画面スペースを有効活用するEdge-Tiling機能も強化した。ウインドウを画面の四辺にドラッグすると自動的に画面をリサイズして画面半分に表示するものだが、最新版では四隅にも対応したほか、タイル後のウィンドウのリサイズなどが可能になった。さらに、Controlキーを押しながらEdge-Tilingのように四辺にドラッグすることで、常にそのウィンドウを最前面に表示できる「Edge-Snapping」機能も加わっている。動画を表示しながら作業するなど、複数の画面を操作する感覚で利用できるとしている。

 ユーザー管理も改善し、ユーザーの切り替え、通知の無効化、設定の評価などアカウント関連のタスクやセッションの実行を容易に行うアプレットを新たに導入した。パスワード、ユーザー名、ログオンの写真などを設定できるアカウント詳細画面が加わり、システム管理者向けにはユーザーとユーザーグループを管理できる画面が導入された。このほか、ファイルマネージャーのNemoなどで改善が加わり、性能も改善した。

 MATE版は、Linux Mint 15と同じMATE 1.6を採用。共通の強化として、ログオン画面(「MDM 1.4」)、USBメモリ対応の強化、ソフトウェアマネージャーなどが改善された。EFIサポートやアートワークも強化されている。

 Linux Mint 16はプロジェクトのWebサイトより入手できる。対応アーキテクチャはx86(32ビットおよび64ビット)。

Linux Mint
http://www.linuxmint.com/