「Apache CloudStack 4.2.1」リリース、バグ修正がメインのリリースに

 クラウド基盤ソフトウェア「Apache CloudStack」の開発チームは1月10日、「Apache CloudStack 4.2.1」をリリースした。2件のセキュリティ問題を含むバグ修正が中心で、安定性を強化した。

 Apache CloudStackはIaaS型クラウド環境を構築するためのソフトウェア。米Citrix Systemsが2012年にApache Software Foundation(ASF)に寄贈したCloud.comの技術をベースとする。VMwareやKVM、XenServer、Xen Cloud Platform(XCP)といった主要な仮想化技術をサポートし、IaaSクラウドに必要なコンピューティングオーケストレーション、サービスとしてのネットワーク、ユーザー・アカウント管理、オープンなネイティブAPI、リソース管理などの機能を備える。Amazon Web Services(AWS)と互換性のあるAPIも提供し、パブリッククラウドサービスのベースとして利用されるほか、プライベートクラウドやハイブリッドソリューションとしても実績を持つという。ASFは2013年に同プロジェクトをトップレベルプロジェクト(TLP)に昇格させている。

 Apache CloudStack 4.2.1は2013年10月にリリースされた4.2系の初めてのマイナーアップデートとなる。150以上というバグ修正が中心で、Xenserver VMSnapshotsやUCSなどの問題が修正されている。なお、アーキテクチャ面での変更はない。セキュリティ関連では、ネットワークACL APIが他のユーザーのACLを公開してしまう問題、仮想ルーターが関連する問題などが修正されている。

 Apache CloudStackは現在、次期版4.3を開発中。4.3の公開は1月末を予定している。

Apache CloudStack
http://cloudstack.apache.org/