ランタイムやI/0サブシステムを改善したMozillaのプログラミング言語「Rust 0.9」

 プログラミング言語「Rust」の開発コミュニティとMozillaは1月9日、最新版となる「Rust 0.9」を公開した。ランタイム、I/Oサブシステムなどを改善し、静的リンクが可能となるなどの機能強化が加わっている。

 RustはMozillaが2012年1月に公開したプログラミング言語。CやJavaに近い文法を持ち、動的な片付けやジェネリクスなどの機能を持つ。並列性やNullポインタの禁止、バッファオーバーフローが発生しない安全なメモリ管理などが特徴で、ライセンスはMIT LicenseとApache License 2。

 Rust 0.9は2013年9月に公開された0.8に続く最新版となる。~や@演算子の挙動が一部変更されたほか、doの利用も制限されている。マクロについても機能が拡張され、属性が設定可能となった。

 ライブラリでは静的リンクが可能となった。また、OS Xフレームワークが公式にサポートされた。これ以外にも多数の変更が加わっている。ランタイムスケジューラーやI/Oの強化により、今後は組み込みなど制限の多い環境での利用を可能にしていくという。

 開発チームでは0.9からポインタの扱い変更を進めており、今後内蔵するマネージドポインタを非推奨として標準ライブラリにスマートポインタタイプを導入するとしている。

Rust
http://www.rust-lang.org/

Mozilla
http://www.mozilla.org/