「Firefox 27」公開、Social APIやセキュリティの強化が行われる

 Mozillaは2月4日、オープンソースのWebブラウザ最新版「Firefox 27」を公開した。Social APIが強化され、複数のサービスからの通知を受け取ることが可能になるといった変更点がある。デスクトップ版のほか、Android版もリリースされている。

 2012年12月中旬に公開された「Firefox 26」から8週間でのリリースとなった。デスクトップ向けではFirefox 17(2012年11月リリース)で導入したSocial APIを強化し、複数のソーシャルサービスからの通知を同時に受け取ることができるようになった。Social APIはFirefoxから各種ソーシャルサービスに直接アクセスするためのAPIで、ツールバーやサイドバーを利用して、新しいタブを開いたりタブを切り替えることなくソーシャルサービスからの通知を受け取ることができる。

 Social APIで対応するソーシャルサービスも拡充されており、Facebookやmixi、MSN Now、Cliqzに加え、新たにDeliciousとSaavnが利用できるようになった。

 セキュリティの強化も行われており、安全な通信のためのプロトコルTransport Layer Security(TLS)のバージョン1.1(RFC 4346)とバージョン1.2(RFC 5246)がデフォルトで有効となった。米Googleが中心となって開発している高速かつ安全な通信のためのプロトコル「SPDY」の最新版である「SPDY 3.1」もサポートした。

 開発者向けとしては、スタイルシート設定をリセットできる「all:unset」指定が可能になった。また、デバッガではJavaScriptの整形やDOMイベントでのブレークが可能になった。インスペクタもアドオンなしで要素のHTML編集ができるようになるなど改善されている。EcmaScript 6(Harmony)実装も進んでおり、Math.hypot()などのメソッドがを利用できるようになった。SpiderMonkeyによるES6ジェネレーターのサポートも加わっている。Canvas要素での破線サポートも行われた。

 Android版ではデスクトップ同様TLSサポートが加わり、タイ語など3言語のサポートも新たに追加された。UIやファビコンシステムの改善も行われている。

 Firefox 27のデスクトップ版はWebサイトより、Android版はGoogle Playよりダウンロードできる。

Firefox
http://www.mozilla.jp/firefox/

Firefox for Android
https://play.google.com/store/apps/details?id=org.mozilla.firefox