新コマンド導入、Python強化などが特徴の「GDB 7.7」がリリース

 GNU Project debugger(GDB)開発チームは2月6日、「GDB 7.7」をリリースした。新しいコマンドが加わり、各言語別でも機能強化が図られている。

 GDBはマルチプラットフォーム・多言語に対応するコマンドラインベースのデバッガ。Linuxだけでなく各種UNIXやWindowsでも動作する。C/C++やObject-C、Ada、Pascalなどの言語に対応し、コードを実行しているマシンとは異なるマシンでデバッガを操作するリモートでバッグにも対応する。プロジェクトはGNU Projectの下で開発が進められており、ライセンスはGPLv3。

 GDB 7.7は2013年4月に公開されたバージョン7.6に続く最新版。新しいコマンドとして「show configuration」および「cath rethrow」、「maine check-psymtabs」など8つが加わった。一方で、「set|show remotebaud」コマンドは非推奨となり、「show|show serial baud」を利用することが推奨されている。新しいオプションも加わっている。

 Pythonスクリプティングのサポートも強化された。フレームフィルタとフレームデコレータが追加され、一時的なブレークポイントをサポートするなどの改善が加わった。C++ではtypeid演算子の実装が可能となり、例外のキャッチポイントをタイプ別にフィルタイングできるようになった。

 リモートプロトコルではターゲット設定としてNios II、Texas Instruments MSP430が加わった。AArch64 GNU/LinuxでのSystemTap SDTプローブ対応、arm-linuxの記録/再生サポートの強化なども行われている。

The GNU Project Debugger
http://www.gnu.org/software/gdb/