Mozilla、Webページを遅くするJPEG画像問題を解決する新エンコーダー「mozjpeg」を発表

 Mozillaは3月5日、新プロジェクト「mozjpeg Project」を発表した。JPEGエンコーダであるlibjpeg-turboからフォークしたプロジェクトで、運用環境で利用できる品質を備えるJPEGエンコーダを開発するという。すでに「mozjpeg 1.0」のリリースも行われている。

 mozjpegプロジェクトの目標は、すでに実装されているデコーダとの互換性を維持しつつも圧縮率を改善したJPEGエンコーダを開発することだという。JPEG画像を処理するlibjpegの強化版「libjpeg-turbo」からフォークしたもので、品質を損なうことなくJPEGの最適化を図るPerlスクリプト「jpgcrush」を組み合わせた。jpgcrushを利用することで、JPEGライブラリであるIJG libjpegを利用したエンコードと比べファイルサイズを平均で2~6%削減できるという。

 Mozillaによると、mozjpegプロジェクトの立ち上げは、JPEGのエンコーダーはまだ圧縮を最大限実現していないという判断に基づくという。経緯として、1992年から利用されているJPEGの問題を挙げている。JPEGは人気のある不可逆圧縮の画像フォーマットだが、Webサイトで使われる画像の点数は年々増えている。そのため、ページ読み込みにあたって画像がネットワークトラフィックに占める比率が高くなっていると指摘する。JPEGよりも高圧縮率の画像フォーマットも登場しているものの、互換性の問題でJPEGが使い続けられていると分析。mozjpegはこの問題の解決を図るとしている。

mozjpeg
https://github.com/mozilla/mozjpeg/releases/tag/v1.0

Mozilla
http://www.mozilla.org/