IMEサポートが追加された「Blender 2.73」リリース

 The Blender Foundationは1月7日、オープンソースの3Dグラフィックス制作ソフトウェア「Blender」の最新版「Blender 2.73」をリリースした。グリース・ペンシルやIMEサポートなどが特徴となる。

 Blenderはオープンソースの3Dグラフィック作成ツール。SVG、3DS、DAE、FBX、DXFといったフォーマットに対応し、アニメーションツールセット、レンダリング、高速なモデリング、マテリアル、リグ付け、高速なUV展開などさまざまな機能を持つ。WindowsやMac OS X、Linux、FreeBSDなど、さまざまなプラットフォームで動作するのも特徴。ライセンスはGPLv2もしくはそれ以降。

 10月に公開された「Blender 2.72」に続く最新版となる。本バージョンではグリース・ペンシルが大きく改良され、ストロークの編集とアニメーションが可能となった。新たな描画スタイルが追加されたほか、2種類のパイメニューも加わった。ユーザーインターフェイスはすべてPythonで実装され、大幅に改良されている。アニメーション関連ではこのほかグラフエディタも強化されている。

 シーケンサーでは、コンポジターと同じようなバックドロップを実装した。これはBlender Foundationが開始した映画制作のクラウドファウンディングプロジェクト「Googleseberry Open Movie Project」の成果という。ストリップも強化し、他のストリップの開始と終了にスナップできるようになった。新しいスリップツールにより、ストリップの中でコンテンツを動かせるようになった。

 Cyclesレンダーではボリュームレンダリングやエリアライトを強化し、GeForce 900系のサポートも加わった。ノンフォトリアリスティック(NPR)レンダリングエンジンFreestyleでは、SVG出力機能がアドオンとして加わった。ビューマップのキャッシュ、チェーンのオプションとソートなども強化されている。

 ユーザーインターフェイスでは、ボタンなどの邪魔な要素のないフルスクリーンモードが可能となり、3Dビュー、パイメニューも強化した。日本語と中国語による入力も強化し、IMEサポートが加わった。アドオンではColladaインポート、FBXなどが強化され、Copy and Pasteはバージョン2.0になった。

 BlederはプロジェクトのWebサイトより入手できる。

The Blender Foundation
http://www.blender.org/