2014年度のFree Software Awards発表、フリーの医用画像プロジェクトの開始者らが受賞

 フリーソフトウェアを推進するFree Software Foundation(FSF)が毎年恒例となる「Free Software Awards」の結果を発表した。フリーソフトウェア活動への貢献に対する表彰制度で、個人はThe Orthanc ProjectのSebastien Jodogne氏が、団体は恵まれない子供や家族にGNU/Linuxマシンを贈るReglueが受賞した。

 Free Software Awardはフリーソフトウェアの活動や発展に寄与した人を認める年次表彰で、個人部門の「Award for the Advancement of Free Software」と、団体部門の「Award for Projects of Social Benefit」がある。一般から推薦された候補から受賞者を決定する表彰委員会には、FSFの創始者であるRichard Stallman氏のほか、2011年度に受賞したまつもとゆきひろ氏、昨年度の受賞者であるMatthew Garrett氏らが参加した。受賞者は、3月21日にマサチューセッツ工科大学(MIT)で開催された「LibrePlanet 2015」で発表された。

 個人部門を受賞したのはベルギーのSebastien Jodogne氏。2011年に開始したフリーの医療画像プロジェクトThe Orthanc Projectの取り組みが認められての受賞となった。医用画像エンジニアであるJodogne氏は、病院などの医療施設が部門間で医用画像を自由にやりとりできないロックイン状態である問題を解決すべく、フリーで利用できる軽量のDICOM(Digital Imaging and COmmunication in Medicine)を作成した。Webインターフェイスを利用して、CT、MRI、内視鏡などのDICOM画像のアップロード/ダウンロード、転送が可能。REST APIによりイメージのフローを自動化したり、SDKを利用してネイティブアプリに統合することもできる。

 団体部門はReglueに贈られた。Reglueは米テキサス州オースティンを拠点とした慈善的な取り組み。”Recycled Electronics and Gnu/Linux Used for Education”の略で、コンピューターを購入できない子供のいる家庭にGNU/Linuxマシンを無料で提供する取り組み。家庭の経済環境などにより、子供が技術に触れることが制限されてはならないという信念を掲げており、2005年からこれまでで1100台のマシンを寄贈したという。

Free Software Foundation
http://www.fsf.org/

The Orthanc Project
http://www.orthanc-server.com/

Reglue
http://www.reglue.org/