ログ処理ツール「Rsyslog 8.9」リリース

 オープンソースのログ処理ツール「Rsyslog」開発チームは4月7日、最新版「Rsyslog 8.9」を公開した。バージョン8系の5回目の安定版リリースとなり、細かな機能強化が加わっている。

 RsyslogはBSD Syslog Protocol(RFC3195)をサポートした高性能、高セキュリティ機能、モダンなデザインを特徴とするログ処理向けシステム。シンプルなsyslogdツールとしてスタートしたが、現在ではjournal、ptcp、relp、tcp、udp、uxsock、klog、kmsgなどさまざまなソースからのインプット、Hadoop、Redis、mongoDB、MySQL、Oracle、PostrgreSQLなどへのアウトプットが可能なツールに発展している。ライセンスはGPLv3。

 Rsyslog 8.9は2014年8月に公開されたv8系安定版ブランチの最新版。変更点として、まずアウトプットプラグイン「omprog」ではHUPを外部プラグインに転送する「hup.forward」オプションが追加された。デフォルトではHUP転送は無効化されている。また、UNIXソケットインプットのimuxsockでは正規パーサーチェインを利用できるようになった。これにより、sysSock.useSpecialParserとsysSock.parseHostnameのモジュールパラメーター、useSpecialParserとparseHostnameのインプットパラメーターが追加された。また、ZeroMQインプット/アウトプットプラグイン0mqも強化し、TCPインプットのimtcpではIPベースのバインドのサポートが加わった。このほか多数のバグが修正されている。

 Rsyslogは2014年末に公開したバージョン8.6より6週間おきのリリースサイクルを導入しており、次期版(8.10)は5月19日に公開予定。

Rsyslog
http://www.rsyslog.com/