分散型JSONドキュメントデータベース「RethinkDB」が初の運用環境向けリリース

 オープンソースの分散型JSONドキュメントデータベース「RethinkDB」開発チームは4月14日、「RethinkDB 2.0」(開発コード「Yojimbo」)公開を発表した。5年の開発期間を経た初の運用環境向けリリースとしている。

 RethinkDBはC++で実装されたJSONデータベース。リアルタイムWebアプリケーション向けに作成されており、データが変更された際にリアルタイムでその通知をアプリケーションにプッシュ送信できるのが特徴だという。そのため、複数のユーザーが同時にプレイするようなゲームやコラボレーション型Webサービス、モバイルアプリなどに適しているとしている。

 プロジェクトによると、10万人以上の開発者コミュニティがあり、すでにJive SoftwareやMediaflyなど複数の企業がWebやモバイルアプリでRethinkDBを利用しているという。

 RethinkDB 2.0は1月末に公開されたバージョン1.16に続く最新版となる。本バージョンでは2000以上の変更が加わっているという。クエリ言語ReQLではget_all、union、changesなどのコマンドを強化し、Rubyドライバでの非同期クエリの統合のための「EventMachine」と、Pythonドライバでの非同期クエリ統合のための「Tornado」の2つのオプションが加わった。ドライバでは、ノンブロッキングcursor.nextのサポート、単一の接続で複数のクエリを並列実行するサポートも加わっている。また、性能も改善されている。

 RethinkDB 2.0はプロジェクトのWebサイトより入手できる。ライセンスはサーバーがAGPLv3.0、クライアントはApache License 2.0。また、バージョン2.0のリリースに合わせて商用サポートのオプション提供を開始することも発表している。

米RethinkDB
http://www.rethinkdb.com/