RHEL 7.1互換の「Scientific Linux 7.1」リリース

 Scientific Linux開発チームは4月13日、「Red Hat Enterprise Linux(RHEL) 7.1」と互換性のあるLinuxディストリビューションの最新版「Scientific Linux 7.1」をリリースした。RHEL 7.1のリリースから約1ヶ月でのリリースとなる。

 Scientific Linuxは、米Red Hatの「Red Hat Enterprise Linux(RHEL)」と互換性のあるディストリビューション。フェルミ国立加速器研究所(Fermilab)や欧州原子核研究機構(CERN)といった研究機関や大学がそれぞれ進めていた研究用途向けのLinux開発の取り組みをまとめたもので、Red Hatが公開するコードをベースにパッケージを追加し、研究用途向けのディストリビューションを目指す。プロジェクトはフェルミ国立加速器研究所の出資を受けている。

 RHEL 7.1が3月初めに公開されて以来、1ヶ月での公開となった。なお、同じRHELクローンのCentOSはRHEL 7.1と互換性のある「CentOS Linux 7(1503)」を3月末に公開済み。米Oracleも「Oracle Linux 7.1」を3月中旬に公開している。

 Scientific Linux独自の変更として、Linux yumリポジトリ上のZFSへのアクセスが容易になった。OpenAFSのバージョンが最新安定版の1.6.11にアップグレードされている。このほか、シリアルコンソール設定のためのSL_enable_serialconsoleなど、多数のパッケージが加わっている。

 Scientific Linux 7.1はx86_64をサポート、プロジェクトのWebサイトより入手できる。なお、「Everything-DVD」イメージをDVDメディアに書き込むには2層式メディアに対応するドライブが必要とのこと。また、UEFI Secure Bootでの起動に対応するが、ブートローダ「Shim」の関係から主導での設定が必要とのこと。

Scientific Linux
https://www.scientificlinux.org/