「Mono 4.0」リリース、オープンソース化された.NET関連コードを初めて採用

 米Microsoftの.NET Framework実装「Mono」を開発するMono Projectは5月4日、「Mono 4.0.0」をリリースした。MicrosoftがCoreCLRの下で公開したコードを初めて採用したほか、デフォルトのC#バージョンは6に変更するなど多数の特徴が加わっている。

 Mono 4.0.0は2012年10月に公開されたMono 3.0以来のメジャーアップデートリリースとなる。Microsoftが2014年末に発表した.NETコードのオープンソース化の成果を含む初のバージョンとなり、同社がMIT Licenseの下で公開したコードを取り込んでいるという。MicrosoftはReferenceSource、CoreFX、CoreCLRの3セットでソースコードを公開するが、今回含んだコードの多くはReferenceSourceからのコードという。将来は.NET Coreと同じコードの「Mono Core」も提供する予定。これにより、MonoランタイムがCoreFXで開発した新しいライブラリ分散システムを利用できるという。

 C#コンパイラではデフォルトでC# 6.0をサポートするようになった。いっぽうで.NET 4.0/3.5/2のサポートが終了となり、.NET 4.5アセンブリのみを構築する。またNpgsqlドライバがディストリビューションから外れた。

 このほか、浮動小数点演算への最適化により性能を改善した。Java仮想マシンは、Java fot Monoと.NET Frameworkの実装であるIKVM.NETがアップデートされた。ガベージコレクタSGenをチューニングし、デバッガのオーバーヘッドも軽減したという。

 Mono 4.0はLinux、Mac OS X、Windowsに対応、プロジェクトのWebサイトより入手できる。

Mono Project
http://www.mono-project.com/