今月のプロジェクト
2008年1月 - MergeDoc Project
プロジェクトの概要
Eclipseの日本語化関連ツール、プラグインを配布。現在は、Javaソースと日本語APIドキュメントをマージするツール「MergeDoc(マージドック)」、Eclipseのエディタで全角空白、半角空白、タブ、改行(LF、CRLF、CR)を表示可能にするプラグイン「JStyle」、Eclipseプラグインを日本語化するプラグイン「Pleiades(プレアデス)」の3つを開発しています。
プロジェクト管理者へのインタビュー
このプロジェクトで開発しているソフトウェアはどんなソフトウェアですか?
MergeDoc
EclipseではIDE自体を日本語化しても、 Java 標準 API のメソッドなどにマウスを合わせたときにホバー表示される説明は日本語化されません。これは Eclipse が JDK 付属の Java ソースから Javadoc コメントを取得して表示しているためです。MergeDoc (マージドック) は日本語のホバー表示を可能にするために Java ソースと日本語 API ドキュメントをマージするツール(Java アプリケーション)です。
Eclipse 3.2 以降ではホバー表示は API ドキュメント HTML ソースから取得できるようになったため、ホバー表示のみを使用する場合は、MergeDoc は不要です。ただし、JDK のソースを頻繁に参照したり、スタックトレースからジャンプしたりする場合は、コメントが日本語化されるので有用です。
JStyle
Eclipse のエディタで全角空白、半角空白、タブ、改行(LF、CRLF、CR)を表示可能にするプラグインです。
他に太字を通常文字と同じ幅で表示するオプションがあります。
表示は MS ゴシック 9 ポイントで最適となるように調整しています。
フォントは、ウィンドウ -> 設定 -> 一般 -> 外観 -> 色とフォント -> 基本 -> テキスト・フォント -> 変更 から設定できます。
Pleiades
Pleiades (プレアデス) は Eclipse プラグイン日本語化プラグインです。
実行時にメモリ上で Eclipse 本体と様々なプラグイン (100種 以上) を日本語化します。(対応プラグインの一覧)
KOF2007 谷口さんと瀬野さんによる Pleiades プレゼン動画
- 翻訳対象のプラグイン名やバージョン(Eclipse 本体含む)に依存しません。
- リソースが外部化されていないプラグインでも日本語化できます。
- 対象プラグインのプロパティファイルやクラスファイルは書き換えません。
- 言語パック (Language Pack) を入れた場合、その部分に関しては言語パック(*1)が優先されます。
- JDK の標準 API Javadoc ホバーを日本語化します(*2)。
- ヘルプは日本語化されません。
- 実際はプラグインではなく、AOP を利用した翻訳コンテナです。
(*1) Pleiades は基本的に Eclipse.org が配布する言語パックをすべて取り込み済みですが、言語パックに含まれる明らかにおかしいと思われる訳は修正しています。言語パックを入れた場合、それらの恩恵は受けられません。なお、言語パックをインストール済みでも優先したくない場合は、Eclipse の起動時に 「-nl en_us」(これは Eclipse が持つオプションです)を指定することですべて Pleiades 側で訳されます。
(*2) Eclipse 3.2以降、Pleiades 1.2.1.p16 以降。jar に日本語の API 日本語ドキュメントを設定した場合のみ(自動的にデフォルトで日本語版の URL が設定されます)。Eclipse 3.2 では jar に設定した API ドキュメントをホバー表示できますが、ソースを添付していた場合はそれが優先されてしまいます。Pleiades はその優先度を逆転させています。JDK などのソース自体を日本語化したい場合は MergeDoc を使用する必要があります。
プロジェクトを始めた動機は? また、どうやって始めましたか?
とある業務プロジェクトで Eclipse を使い、苦労している経験の浅い子がいて、がんばってスキルアップして欲しいと思いツールを作成しました。今ではその子は CEO になり、上記の Pleiades 動画のプレゼンもしてくれました。同じような開発者がいらっしゃれば、一助になりがんばってもらえればと思い、その時のツール MergeDoc を公開するためにプロジェクトを始めました。
このソフトウェアのターゲット・ユーザーは?
日本語をメインに使うプログラマー、Eclipse ユーザー。
このソフトウェアをどれくらいのユーザーが利用しているとお考えですか?
3万人ぐらい。Pleiades 大阪弁限定エディションは 50 人ぐらい。
プロジェクトがうまく行っていると感じるのはどんなときですか?
いつもうまくいっている気がします。気のせいかもしれません。
このプロジェクトをやっていて最も驚いた出来事は?
人の優しさ。色々な人と話す機会ができました。プロジェクトをやっていなければ、こんなことはなかったと思います。
このプロジェクトで最も苦労している点は?
本業がデスマのときにバグ報告にあったときにやんなきゃいいのに対応して死にそうになること。猫にキーボードを踏まれること。嫁に PC をどつかれること。
今後のプロジェクトの方向性は?
開発者支援。世界平和。日本万歳。
どのような要望がユーザーからあがっていますか?
- MergeDoc Java6 完全対応
- Pleiades ではなく標準の言語パックによる日本語化提供
- JStyle もっと高度なカスタマイズ
このソフトウェアあるいはプロジェクトについて誇れるところは?
良くも悪くも変なやり方をしているところ。MergeDoc は javadoc リバース、JStyle は勝手に SWT 改造、Pleiades は Eclipse 標準の国際化を無視して AOP。いや、誇れません。すみません。
このプロジェクトでどこかやり直せるとしたら、どこを変更したいですか?
プロジェクト名。最初にリリースしたツールの名前にしてしまった。
あなたの本業は何ですか?
ぷーたろー。たまに PG 兼 SE 兼 PM。株式会社うぃる CIO。
柏原真二。天秤座。A型。37歳。
あなたの開発環境は?
バージョン・ヒストリー:
- 2003-07-23 MergeDoc 最初のリリース
- 2004-09-01 JStyle 最初のリリース
- 2005-10-08 Pleiades 最初のリリース
このプロジェクトに貢献するには?
Pleiades 用の訳を提供していただけると助かります。
Pleiadesの起動オプションに
「-javaagent:plugins/jp.sourceforge.mergedoc.pleiades/pleiades.jar=enabled.not.found.log」
を指定すると、Pleiadesは訳が見つからなかった場合に、ログをプロパティー形式で「configuration/jp.sourceforge.mergedoc.pleiades/translation-notfound.properties」に出力します。このプロパティーから訳したい行をコピーし、Pleiades の/conf/additions ディレクトリーに適当なファイル名でプロパティー・ファイル (.properties) として保存します。これにオリジナルの訳を追加することで、Pleiades用の翻訳ファイルができます。
SourceForge.jpへの要望をお聞かせください。
1 ファイルあたりの容量制限が 1 GB ほどあれば助かります。現在、この制限のため、Pleiades All in One(Eclipse本体とJDK、PleiadesなどをパックにしたEclipse日本語ディストリビューション)に関しては GLOBALBASE 殿、JAIST 殿のご好意によりサーバを直接お借りしています。
(取材日:2008年1月8日)
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