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Fri Dec 27 10:08:12 2002 UTC (21 years, 4 months ago) by hippo2000
Branch: MAIN
Initial Import

1 =head1 名前
2
3 Crypt::CBC - 暗号ブロック連鎖(Cipher Block Chaining)モードでデータを暗号化します
4
5 =head1 SYNOPSIS
6
7 use Crypt::CBC;
8 $cipher = Crypt::CBC->new( {'key' => 'my secret key',
9 'cipher' => 'Blowfish',
10 'iv' => '$KJh#(}q',
11 'regenerate_key' => 0, # default true
12 'padding' => 'space',
13 'prepend_iv' => 0
14 });
15
16 $ciphertext = $cipher->encrypt("This data is hush hush");
17 $plaintext = $cipher->decrypt($ciphertext);
18
19 $cipher->start('encrypting');
20 open(F,"./BIG_FILE");
21 while (read(F,$buffer,1024)) {
22 print $cipher->crypt($buffer);
23 }
24 print $cipher->finish;
25
26
27 =head1 説明
28
29 このモジュールは暗号化方法 暗号ブロック連鎖(cipher block chaining mode (CBC))の
30 Perlだけによる実装です。DESやIDEAのようなブロック暗号と組み合わせ、
31 任意の長さのメッセージを暗号化し復号化することができます。
32 暗号化されたメッセージはB<SSLeay>により使われる暗号化フォーマットと
33 互換性があります。
34
35 このモジュールを利用するためには、まずnew()でCrypt::CBC暗号オブジェクトを
36 生成します。暗号作成の時点で、利用する暗号化キーとオプションでブロック暗号化
37 アルゴリズムを指定します。暗号化あるいは復号化処理を初期化するためにstart()
38 メソッドを呼び出し、1つあるいは複数のデータブロックを暗号化あるいは
39 復号化するために呼び出し、最後に最後のブロックを埋め込み、暗号化するため
40 finish()を呼びます。便利になるように、一度にデータの値全体を
41 処理するためencrypt() と decrypt()を呼び出すことが出来ます。
42
43 =head2 new()
44
45 $cipher = Crypt::CBC->new( {'key' => 'my secret key',
46 'cipher' => 'Blowfish',
47 'iv' => '$KJh#(}q',
48 'regenerate_key' => 0, # デフォルトはtrue
49 'padding' => 'space',
50 'prepend_iv' => 0
51 });
52
53 # あるいは (以前のバージョンとの互換性のため)
54 $cipher = new Crypt::CBC($key,$algorithm);
55
56 new()メソッドは新しいCrypt::CBCオブジェクトを作成します。
57
58 任意の長さの任意の一連の文字にすることができる、暗号化/復号化キーを
59 与えなければなりません。regenerate_keyがfalseの値として指定されなければ、
60 実際に使われるキーは、あなたが与えたキーのMD5ハッシュから派生されます。
61 cipherはオプションで、他に指定されなければDESがデフォルトになります。
62 あらかじめインストールしておいた互換性のあるブロック暗号であれば
63 なんでも使うことができます。現在、これにはCrypt::DES、Crypt::DES_EDE3、
64 Crypt::IDEA、Crypt::Blowfish、そして Crypt::Rijndaelが含まれます。
65 それらのフルネーム("Crypt::IDEA")か省略形("IDEA")を使って、それらを
66 参照することができます。
67
68 newへのオプションの'iv'というキーを渡すことによって、あるいは
69 $cipher->start()を呼び出す前に$cipher->set_initialization_key($iv)
70 を呼び出すことによって、初期化ベクトルが指定することができます。
71 暗号化されたテキストが正規表現/^RandomIV.{8}/にマッチするテキストで
72 表されているのであれば、IVは復号化のさいには無視されます。その場合には
73 "RandomIV"の後ろに付く8文字がIVとして使われます。暗号化するとき、
74 デフォルトでは暗号化されたテキストは"RandomIVE<lt>IVE<gt>"(16 バイト)で
75 表されます。これを無効にするためには、'prepend_iv'を
76 falseの値に設定してください。パディング方法は'padding'オプションによって
77 指定することができます。何もパディング方法が指定されなければ、
78 PKCS#5("標準")によるパディングが想定されます。
79
80 =head2 start()
81
82 $cipher->start('encrypting');
83 $cipher->start('decrypting');
84
85 start()メソッドは一連の暗号化、復号化の段階のためにcipherを準備し、
86 必要であればcipherの内部の状態を再設定します。
87 暗号化(encryption)あるいは復号化(dencryption)のどちらを望んでいるのかを
88 示す文字列を与える必要があります。"E"、あるいは"e"で始まる任意の単語は
89 暗号化を示します。"D"、あるいは"d"で始まる任意の単語は復号化を示します。
90
91 =head2 crypt()
92
93 $ciphertext = $cipher->crypt($plaintext);
94
95 start()を呼び出した後、望んでいるデータを暗号化するため必要なだけ
96 crypt()を呼び出さなければなりません。
97
98 =head2 finish()
99
100 $ciphertext = $cipher->finish();
101
102 暗号化アルゴリズムのブロックサイズ(典型的には8バイト)の余りがない倍数に
103 なるまで、CBCアルゴリズムはデータブロックを内部的にバッファしなければ
104 なりません。最後のcrypt()呼び出しの後、finish()を呼ばなければなりません。
105 これは内部バッファを完了させ、残っている暗号化テキストを返します。
106
107 典型的なアプリケーションでは、以下のようなループの中でファイルあるいは
108 入力ストリームから平文を読み込み、結果を標準出力に出力することになる
109 でしょう:
110
111 $cipher = new Crypt::CBC('hey jude!');
112 $cipher->start('encrypting');
113 print $cipher->crypt($_) while <>;
114 print $cipher->finish();
115
116 =head2 encrypt()
117
118 $ciphertext = $cipher->encrypt($plaintext)
119
120 この便利な関数は、与えられた平文を処理し、対応する暗号テキストを返す、
121 start()、crypt()そして finish()の全体の流れを、あなたに代わって
122 実行します。
123
124 =head2 decrypt()
125
126 $plaintext = $cipher->decrypt($ciphertext)
127
128 この便利な関数は、与えられた暗号テキストを処理し、対応する平文を返す、
129 start()、crypt()そして finish()の全体の流れを、あなたに代わって
130 実行します。
131
132 =head2 encrypt_hex(), decrypt_hex()
133
134 $ciphertext = $cipher->encrypt_hex($plaintext)
135 $plaintext = $cipher->decrypt_hex($ciphertext)
136
137 これらは16進表現の暗号テキストを処理する便利な関数です。
138 B<encrypt_hex($plaintext)>は、B<unpack('H*',encrypt($plaintext))>と
139 まったく同じです。例えば暗号化されたものを入れたい場合には便利でしょう。
140
141 =head2 get_initialization_vector()
142
143 $iv = $cipher->get_initialization_vector()
144
145 この関数は暗号化、復号化で使われるIVを返します。
146 この関数はnew()で何も指定されなければ暗号化のときに使われる、
147 乱数(random)IVを判定するときにも便利です。
148 暗号化のときにはstart()が呼び出されるまで、復号化のときには
149 crypt()が最初に呼ばれるまで、IVは設定されるかは保障されません。
150
151 =head2 set_initialization_vector()
152
153 $cipher->set_initialization_vector('76543210')
154
155 この関数は暗号化そして/あるいは復号化で使用されるIVを設定します。この
156 関数はIVが復号化される暗号テキスト文字列にIVが入っていなければ、
157 あるいは暗号化のために特定のIVにしたいのであれば便利でしょう。
158 もし設定されなければ、乱数のIVが生成されます。
159 暗号化のときにはstart()が呼び出されるまで、復号化のときには
160 crypt()が最初に呼ばれるまで、IVは設定されるかは保障されません。
161
162 =head2 パディング方法
163
164 パディング方法を変更するためには'padding'オプションを使ってください。
165
166 平文の最後のブロックがブロックサイズよりも短いとき、それはパディング
167 されなければなりません。パディング方法には以下のものがあります:
168 "standard"(つまりPKCS#5)、"oneandzeroes"、 "space"、 そして "null"。
169
170 standard: (デフォルト) バイナリに対しても安全
171 切り落されるべきバイト数で埋められます。そのためブロックサイズが
172 8であれば、"0A0B0C"は"05"で埋められ、結果は"0A0B0C0505050505"に
173 なります。もし最後のブロックがブロック全体で、ブロックサイズが8で
174 あれば、"0808080808080808"というブロックが追加されます。
175
176 oneandzeroes: バイナリに対しても安全
177 ブロックを一杯にするだけ必要なだけの"00"がついた"80"で
178 埋められます。もし最後のブロックがブロック全体で、
179 ブロックサイズが8であれば、"8000000000000000"というブロックが
180 追加されます。
181
182 null: テキストのみ
183 ブロックを一杯にするために必要なだけ"00"で埋めます。最後の
184 ブロックがブロック全体で、ブロックサイズが8であれば、
185 "0000000000000000"というブロックが追加されます。
186
187 space: テキストのみ
188 "null"と同じ。ただし"20"でおこないます。
189
190 standard と oneandzeroes の2つのパディングはバイナリに対しても安全です。
191 space と null のパディングはテキスト・データにたいしてのみ推奨されます。
192 あなたがどのパディングを使うのかは、(Crypt::CBCライブラリではない)外部と
193 通信したいかどうかによります。もしそうのような場合であれば、互換性のある
194 どんなパディング方法でも使ってください。
195
196 カスタムのパディング関数を渡すことも出来ます。こうした場合には、
197 以下のような引数をとる関数を作成してください:
198
199 $padded_block = function($block,$blocksize,$direction);
200
201 $blockがデータの現在のブロック、$blocksizeがそこまでパディングする
202 大きさ、$directionは"e"が暗号化、"d"が復号化を、そして
203 $padded_blockはパディングあるいはパディングをはずした後の結果です。
204
205 暗号化のときには、関数は常に長さが<blocksize>である文字列を返し、
206 復号化のときには、やってくる文字列が常にその長さであることを
207 期待することができます。例についてはソースの中の
208 _standard_padding(), _space_padding(),_null_padding(), あるいは
209 _oneandzeroes_padding() をご覧ください。
210
211 spaceとnullパディングは潜在的に、そうであるよりも多くの文字を切り
212 落してしまうかもしれないため、Standardとoneandzeroesパディングが
213 推奨されます。
214
215 =head1 使用例
216
217 2つの例、des.plとidea.plがCrypt-CBCディストリビューションのeg/
218 サブディレクトリにあります。これらはコマンドラインのDESとIDEA
219 暗号アルゴリズムを実装しています。
220
221 =head1 制約
222
223 暗号と復号の処理は同等の(Cでコンパイルされた)SSLeayプログラムよりも
224 10分の1ほどの速度です。これをCで実装することによって改善することが
225 できるでしょう。DESとIDEAブロック・アルゴリズムをさらに最適化する
226 ことも価値のあることでしょう。
227
228 =head1 バグ
229
230 どうか報告してください。
231
232 =head1 作者(=AUTHOR)
233
234 Lincoln Stein, lstein@cshl.org
235
236 This module is distributed under the ARTISTIC LICENSE using the same
237 terms as Perl itself.
238
239 =head1 参考資料
240
241 perl(1), Crypt::DES(3), Crypt::IDEA(3), rfc2898 (PKCS#5)
242
243 =head1 翻訳者
244
245 川合孝典(GCD00051@nifty.ne.jp)

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