Thunderbirdの基本アドオン

 朝パソコンに向かったら、まず何をするだろうか。コーヒーを一杯ついでからThunderbirdを起動して電子メールをチェック、Thunderbirdでは読めない電子メールを調べ、コーヒーをもう一杯つぐ。こんなところだろうか。そうしたいつもの朝のお勤めを多少楽にしてくれるThunderbirdのエクステンションをいくつか紹介する。

 とは言ったものの、最初に紹介するのはエクステンションではなくアプリケーションだ。クリックするだけでいろいろなアプリケーションをシステム・トレイに入れることができる KDocker で、これを使うとThunderbirdをどこに置いたか覚えておく必要がなくなる。Thunderbirdのアイコンはいつでも見えるところにあるからだ。おまけに、コマンドラインから「kdocker thunderbird &」を実行するだけで、Thunderbirdを起動し、そのままトレイに入れることができる。

 KDEなら、ログイン後Thunderbirdを起動する必要すらない。~/.kde/Autostartディレクトリー(KDE 4の場合は~/.kde4/Autostart)上で、前記のコマンドをファイルに保存し、そのファイルのパーミッションを実行可能にしておけば、KDE Autostarterが自動的に起動してくれるのだ。

cd ~/.kde/Autostart # or ~/.kde4/Autostart
cat > start_thunderbird
#!/bin/bash
kdocker thunderbird
<CTRL>D
chmod +x start_thunderbird

 以後ログインすると、Thunderbirdが自動的にシステム・トレイに入る。これで、毎日、数回のマウス・クリックと、おそらくは10秒か20秒を節約できるだろう。

Thunderbirdエクステンションのインストール方法
 エクステンションのページにある「今すぐダウンロード」ボタンをクリックする。あるいは、エクステンションへのリンクを右クリックし「名前を付けてリンク先を保存」を選択して、エクステンションをコンピューターにダウンロードする。次に、Thunderbirdから「ツール」→「アドオン」の順にクリックし、開いたダイアログの「インストール」ボタンをクリックする。ダウンロードしておいた.xpiファイルを選択し「OK」をクリックしThunderbirdを再起動する。

 さて、KDockerでThunderbirdをシステム・トレイに入れることはできたが、このアイコンは新着メッセージがあっても教えてくれない。そこで、出番になるのが、 Mozilla New Mail Icon エクステンションだ。インストールしておけば、着信があるとシステム・トレイに小さな封筒が現れ、そこにマウスを置くと「Local Folders has 2 new messages」といったメッセージがポップアップする。

 あるいは、 Thunderbird Biff をインストールしてもよい。Thunderbird用とFirefox用の2つのエクステンションから構成され、Firefoxでインターネットをブラウジングしているときに新着メッセージがあるとステータス・バーの右下にそれを通知するアイコンが現れる。

 インターネットと言えば、ThunderbirdでWebページを閲覧できるようにするエクステンションがある。 Thunderbrowse だ。これがあれば、改めてアプリケーションを起動する必要がなくなる。

 Yahoo!、Hotmail、Lycos、MailDotCom、Gmail、Libero、AOLの電子メール・アカウントを使っている場合は、 WebMail エクステンションがとても便利だ。普通、Webメール・アカウントはWebブラウザーからしか使えないが、このエクステンションをインストールしておけばPOPアカウントと同じように扱うことができる。Thunderbird Biffと同じように1つのエクステンションではなく、メインのエクステンションと各アカウント用のエクステンションから構成されている。

 WebMailエクステンションをインストールし電子メール・アカウントを設定すると、Thunderbird上のメールが激増する(今日の午後はYahoo!アカウントだけで93通を受信した)。そこで、そのメールを処理するエクステンションを紹介しよう。今までできなかったことができるようになるわけではないが、操作が容易になる。その一つ Mark All Rad Button エクステンションをThunderbirdにインストールすると、ツール・バーにアイコンが現れ、「メッセージ」→「マーク」→「すべてを既読にする」の操作が1クリックでできるようになる。

 電子メールの操作では、 Show InOut エクステンションも便利だ。メール一覧の「送信者」欄は自分宛のメール(たとえば返信メッセージ)には役立たないが、このエクステンションをインストールすると「Correspondent」欄が追加され、送信メールとその宛先が一目でわかるようになる。

 同じ作者の Copy Sent to Current というエクステンションも便利だ。返信メールをカレント・フォルダーにコピーできることはご存じだろう。このエクステンションがあると、新規送信メールもカレント・フォルダーに保存できるようになる。

 最後に紹介する FoxClocks エクステンションは、Thunderbirdのステータス・バーに世界各地の時刻を表示する。ステータス・バーを見れば、たとえば、ムンバイでは22:43、英国では18:13、米国太平洋時間では10:13ということがわかる。頻繁に役立つというわけではないが、これを見て電子メールを送ったのに誰も返事をくれない理由に気づくということもあるだろう。

Linux.comでは毎週月曜日に、さまざまなエクステンション、プラグイン、アドオンを紹介しています。お使いのエクステンションなどについて、その概要、便利な点、活用のヒントを1000ワード以内にまとめてお寄せください(英語)。採用した方には100ドル進呈いたします(同じテーマのものが掲載済みまたは検討中の場合がありますので、あらかじめメール(英語)にてお問い合わせください)。

Linux.com 原文