[JM:03931] [POST:DP] GNU_which の info マニュアル

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長南洋一 cyoic****@maple*****
2023年 4月 23日 (日) 21:33:31 JST


<STATUS>
stat: DP
ppkg: GNU_which (version 2.21)
page: which-ja.info
date: 2023/04/22
mail: cyoic****@maple*****
name: Chonan Yoichi
</STATUS>

私が今回投稿するために訳し直した info マニュアルの内容は、
「[JM: 03921] GNU_which の manpage のレビュー」に添付した man 版と
ほぼ同文なので、それを事実上の DP と見なし、このメールを RO として
投稿してもよいかと思っていましたが、メーリングリストが止まっていたせいで、
ずいぶん間が開いてしまったので、あらためて DP からやり直します。

「[JM:03920] GNU_which の info マニュアル」を投稿したのは、もう二月も
前になるので、そのとき書いたことをもう一度繰り返しますが、JM のリポジトリ
にある GNU_which の info マニュアル関係のディレクトリを整理と言うか、
掃除しようと思っています。

現在、draft ディレクトリ以下には、info/which.info や texi/which.texi
があるのはともかく、pdf/which.pdf や html/*.html, text/which.txt
までありますが、pdf/which.pdf 以下のファイルは必要のないものでしょう。
ここは本来 info 関係のファイルを置くところですし、マニュアルの html 版は
基本的に cron 経由で自動的に作られるものです。また、pdf ファイルは、
必要な人が自分で作ればすみます。ですから、今後 info マニュアルの翻訳を
なさろうとする方が、pdf ファイルなどを作らねばならないと誤解しないためにも、
こうしたものは消してしまった方がよいと思います。

ついでに言っておくと、which のような短い (全体として短いだけでなく、
各章も短い) マニュアルの場合、pdf ファイルにすると、白紙のページや
たった数行しかないページがたくさんできて、美しくありませんし、
使いやすくもありません。この程度の長さのマニュアルでは、man 版が
一番読みやすいと思います。

また、info/build-aux というディレクトリがありますが、ここに入って
いるファイルは、主として texi ファイルから pdf を作るために使うものです。
pdf を作らない以上、このディレクトリも必要ないでしょう。

なお、draft/info ディレクトリにある現在の info ファイルについても、
info プログラムで読んだときに m (メニューから選択する) や g (指定ノードに
飛ぶ) といった主要な機能がうまく動かない、不十分なものですし、また
翻訳内容も、はっきりした間違いは 1 件 5 箇所しかありませんが、私としては
そのまま使えない箇所がかなりあるので、ゼロから訳し直しました。(どんなところが
気になったかについては、「[JM: 03921] GNU_which の manpage のレビュー」
にいくつか挙げておきました。興味のある方は、ご覧になってください。)

そんなわけで、jm.git/info 以下はこんな構成になります (フォント幅のせいで
ディレクトリの構成図がズレて、見づらくならないとよいのですが).

info
├── GNU_coreutils
│   ├── Makefile
│        (GNU_coreutils のほかのファイルについては省略)
│
├── GNU_which
│   ├── Makefile
│   ├── about_this_makefile.txt
│   ├── original
│   │   ├── version.texi
│   │   ├── which.info
│   │   └── which.texi
│   ├── po4a
│   │   ├── which-ja.po
│   │   ├── which-ja.texi.patch
│   │   ├── version.texi.patch
│   │   ├── which.pot
│   │   └── memo.txt 
│   └── draft
│        ├── version.texi
│        ├── which-ja.info
│        └── which-ja.texi
└── Makefile

この info 版の翻訳は、「[JM: 03921] GNU_which の manpage のレビュー」
に添付した man 版の原稿と、内容にほとんど変わりがありませんが、
"--skip-dot" と "--show-dot"については、私の前回の解釈は間違えていたので、
訳文を変更しています。

つまり、"--skip-dot" オプションの説明の原文は、

  Skip directories in 'PATH' that start with a dot.

ですが、私はこれを、環境変数 PATH 中の '.' や './bin' といった
パスのことを言っているのだと思って、「PATH 中のドット 1 個の
ディレクトリから始まるパスをスキップする」と訳していました。
しかし、環境変数 PATH が

  "PATH=/home/cyoichi/bin:.local:/usr/local/bin:/usr/bin:..."

などとなっているとき、'.local' もスキップの対象になることに、最近
気づいたのです。そこで、「環境変数 ‘PATH’ 中のドット (.) から始まる
ディレクトリをスキップする」に書き直しておきました。"--show-dot" に
ついてもほぼ同様です。

添付ファイルの構成は、以下のようなものです。

$ tar tzf GNU_which.tar.gz 
GNU_which/
GNU_which/draft/
GNU_which/draft/which-ja.texi
GNU_which/draft/version.texi
GNU_which/draft/which-ja.info
GNU_which/po4a/
GNU_which/po4a/which.pot
GNU_which/po4a/which-ja.texi.patch
GNU_which/po4a/memo.txt
GNU_which/po4a/version.texi.patch
GNU_which/po4a/which-ja.po
GNU_which/original/
GNU_which/original/version.texi
GNU_which/original/which.info
GNU_which/original/which.texi
GNU_which/about_this_makefile.txt
GNU_which/Makefile

この GNU_which/Makefile は、po ファイルから texi や info ファイルを
作るためのものではなく、リリース対象のファイルが生成・更新されたとき、
cron 経由で自動的に html 版マニュアルと配布パッケージを作成するための
ものです。昔、make コマンドについてほとんど何も知らなかったときに
(今もよく知りませんが)、coreutils の info のためにでっち上げたものの
流用で、rm と $(RM) が混じっていたりして、我ながら行儀の悪い Makefile
ですが、まあ、すぐ下に書くように実際には使わないので、欠陥があっても、
問題は出ないでしょう。一応、手元の実験環境では、マニュアルの html 版と
配布パッケージの生成に成功しています。

GNU_which/about_this_makefile.txt は、上述のような Makefile
の役割と、使用法を説明しています。そして、po4a/memo.txt には、
po ファイルから texi, info ファイルを作る際や、pdf, html 変換における
注意点について書いておきました。

なお、which の info マニュアルの (html 版の) 公開と、パッケージの
配布は、やらないでもよいだろうと思います。man 版とほぼ同内容ですし、
この程度の短いマニュアルの場合は、man 版の方が (manpage の形でも、
html 形式にした場合でも) info 版より扱いやすく、読みやすいからです。
そんなわけで、release ディレクトリは、あえて作りませんでした。
release ディレクトリがなければ、公開・配布は行われないはずですから。

この翻訳は、info マニュアルの翻訳の見本として残しておけばよいのではないか
と思います。GNU_coreutils と二つあれば、両方を較べることでかなり
info 翻訳の感じがわかるのではないでしょうか。今更ですが、そういう意味でも、
coreutils にも original ディレクトリを作って、原文を入れておくべきでした。

-- 
長南洋一
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テキスト形式以外の添付ファイルを保管しました...
ファイル名: GNU_which-info.tar.gz
型:         application/octet-stream
サイズ:     18704 バイト
説明:       無し
URL:        <https://lists.osdn.me/mailman/archives/linuxjm-discuss/attachments/20230423/3b089379/attachment-0001.obj>


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